上海~回想録~
2010年 04月 29日
画像を整理していたら懐かしい写真を発見・・・。
これは、7~8年前に上海の街を散歩しているときに撮ったもの。
これが上海のどのあたりだったのかは全く憶えていない・・・。
上海万博にはあまり関心はないけれど、開催はもう明後日のこと。
2010年なんて、当時はまだかなり先のことだと考えながら撮ったはず。
かなり強烈な印象やカルチャーショックを多く受けた旅だったけれど、
もうあれからずいぶん月日が経ってしまった。
真冬の12月に初めて訪れた街は、雨の日が多くてとにかく寒かった・・・。
驚いたのは、庶民の私が格安のフリープランでシーズンオフに訪れても、
日本の豊かさは肌で感じざるを得なかったことが一番印象的だった。
地下鉄の中で物乞いをして回る父子や老婆、街のけたたましい喧騒。
普通に街中を歩いているときも、かなり緊張感があったものだった。
上海名物と言われている、洗濯物干し。
万博の開催期間中は、景観規制の点で、会場近くの建物ではこんなふうに
干すことは禁じられているが、もちろん遵守などされていないらしい。
本屋さんに足を踏み入れると、日本でも欧米でも感じられない空気感が
この方々の写真が物語るように、そこには感じられたものだった。
《写真は、書店のウィンドウ内を外から撮ったものです。》
しかも、CDショップにはロック盤は1枚も置かれていなかった現実。
いまはどうなんだろう・・・。
よく目にしたのは、かなり使い古された小さめの“レジ袋”を後生大事に
巾着袋よろしく手に提げて歩いている人々。しかも多数。
鞄などは持たずに、お財布などの所持品はすべてその“レジ袋”に入れて
持ち歩かれているように見受けられた。
このとき、この街を歩いているだけで、格差社会を感じたものだったが
たぶん、いまはそのとき以上に感じるかもしれない。
けれど、路上を駆け抜けてゆく自転車に乗った人々や、観光客相手に
商売をしている人々などを見ていると、「生きる」ってことに関して
ものすごくバイタリティを感じられたのだった。
折りしも昨日、「日本人が中国へ出稼ぎに行く世の中になる」なんて
ことを見聞きしたけれど、あながち否定できないと思ってしまった・・・。
メディア的には、どうしても幻想的で近未来的なイメージが前面に
出される街であるが、かたや、歩道でストレッチをしている年配者の
姿などは、いまも見られる光景なのだろうか・・・。
懐かしい写真を眺めつつ、憂国の念も湧いてくるのであった。
by aube2007
| 2010-04-29 01:14
| leisure & travel